鍼灸マッサージいろいろ

鍼灸マッサージ師をしてますので、それに関連するお役立ち情報や体験談を書きたいと思います。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)について

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の特徴や体験談ざっくり記事にしました。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)について】

 

 筋萎縮性側索硬化症の症状ですが、簡単に書きますと筋力が徐々に低下していく病気になります。それも原因不明の難治性の病気です。手足の筋肉はもちろんですが、症状が進行すると、話をすることや呼吸なども筋肉を使いますので難しくなってきます。

 

例えば世界的に有名なスティーヴン・ホーキング博士(故)が該当します。電動車椅子で移動してる姿をよくテレビで目にしました。話ができないので、パソコンに入力した文字を音源に変えて話していたのが印象的でした。

 

【体験談】

 ここからは過去に私が担当した患者さんについての体験談を書きたいと思います。

一人目ですが、40代前半の若い男性でした。この方は電動車椅子で生活をされていました。最初の異変に気づいたのは、歯を磨いてる時だったそうです。歯ブラシを握るのですが、力が入らず落としてしまったのがきっかけでした。

 

そこから徐々に筋力が低下していき、電動車椅子に至っています。首も筋力がないので、前に倒れないように、リクライニングぎみに後ろで支えておく必要があります。力が入らず全身がフニャフニャですので、特にベットから車椅子の移動が大変になります。

 

大柄な方でしたので、ベットの横にクレーンが付いていました。それで吊り上げての移乗でした。お話は可能なレベルでした。昔のバイクに乗ってツーリングしていた写真が飾ってあり印象的でした。

 

二人目ですが、この方は既にベットでの寝たきり状態でした。男性で40代後半でした。会話は出来ない状態で呼吸器をも使っていました。筋萎縮性側索硬化症の特徴として筋力は低下して動かせなくなっていきますが、脳の方は特に悪くなりません。確りされています。因みに進行性の病気ですが、人によっては進行が止まることもあります。

 

コミュニケーションは目線や目の瞬きなどを使って行います。患者さん自身としては、自分の体に閉じ込められているような感覚に陥るようです。それがまたストレスになりやすいようです。

 

この方ですが、途中で低酸素脳症になってしまいました。これは脳に十分な酸素が行かず、脳に障害が出てしまいまう疾患です。原因は呼吸器がちゃんと装着されていなかったようです。それ以来、コミュニケーションを取ることが出来なくなってしまいました。

 

この病気になる人は決して多くないですが、治療法もまだないと聞いています。徐々に体が動かなくなっていくのが自分で分かる、酷な病気です。一日でも早く治療法ができることを願っています。

糖尿病についていろいろ

糖尿病の特徴や症状についてざっくり記事にしました。

【糖尿病についていろいろ】

糖尿病の患者さんはそこから別の疾患を併発してる人も多いです。糖尿病はいろいろな疾患の原因になっています。有名なところで神経障害・失明・下肢切断・腎臓障害・脳梗塞心筋梗塞などがあると思います。

 

糖尿病の初期症状で喉が渇きやすいや尿の回数が多くなるなどあります。神経障害だと手先や足裏の感覚が鈍くなったりチクチクしたりします。切り傷などは治りにくくなります。又、感染症にかかりやすなどもあります。

 

お年寄りの糖尿病だとそれが原因で脳梗塞になってる人も多いです。脳梗塞の代表的な症状としては、身体の左右どちらか片方側が麻痺したり言語障害や嚥下障害などがあります。更に重症の場合だと植物人間のようになってしまうこともあります。

 

元々、親族に糖尿病の方がおり、遺伝的になりやすくなってる人も多いです。特に遺伝的になりやすい方は、自身でも分かっているので食事など注意してるのに、結局は糖尿病になってしまう話を聞いたりします。

 

インシュリンを打つようになると血糖値の調整が特に重要になってきます。インシュリンが効きすぎると血糖値が下がり手の震えや酷くなると意識障害が出てきます。あめやチョコレート(ブドウ糖類)を食べて値を上げたりします。

 

実際に症状が出てくるとあまり動けなくなってくるので、直ぐに食べられるように近くに置いておくそうです。

 

トラックの運転手の話ですが、糖尿病だと外で立小便をすると蟻がよって来るそうです。それだけ尿に糖分が多いのでしょう。

 

だいたいは運動不足や食生活の問題が多いです。ラーメンなどの油ぽっいものを食べる頻度が高いのに、運動の習慣がないなどが上げられます。体型としては一般的に太りすぎている人が上げられますが、逆に痩せていても糖尿病の方はいます。

【隠れ糖尿病】 

これは隠れ糖尿病になります。痩せている女性に多いようです。女性の場合は男性に比べて筋肉量が少ないので、ブドウ糖の筋肉に貯蔵する量が少なく、血中に出てしまうブドウ糖の量が多くなってしまい、結果的に血糖値が高くなってしまうそうです。

お年寄りの腰痛について

お年寄りの腰痛の種類や特徴などについてざっくり記事にしました。

【お年寄りの腰痛】

腰椎圧迫骨折の後遺症による痛みや変形性腰椎症による痛みなどがあります。又、腰椎脊柱管狭窄症の術後による痛みもあります。

 

【腰椎圧迫骨折】

特に腰椎迫骨折圧はお年寄りに多いです。なぜかと言いますと、転倒の数が若い人に比べで増えてきます。転倒が原因で寝たきりになってしまう人も多いです。

 

転倒までしないまでも、ベットから落ちて尻もちをついたり、歩行時に尻もちをついたりなどで骨折をします。若者に比べて骨粗鬆症などで骨が弱っていたりしますので、ちょっとした事で骨折します。加齢で回復も遅いです。この為、移動する時は注意が必要になってきます。

 

【変形性腰椎症】

変形性腰椎症は加齢と供に腰の骨と骨の間のクッションが摩耗してすり減ってしまい、骨と骨が直接当たるようになってしまうので痛みがでます。前傾姿勢をすると痛みが軽減されます。その為、腰が前に曲がってきたりします。

 

【腰椎脊柱管狭窄症】

これも加齢によってなりやす疾患だと思います。腰部の骨の中の神経が圧迫されますので、痺れに近い痛みになると思います。どちらかと言うと足に症状がでてきます。症状が酷くなり手術をする人も多いですが、一時は良くなるが、元に戻ってしまったり、逆に悪化してしまうケースもあります。

 

【まとめ】

お年寄り場合ですと、加齢からくる部分と転倒で腰部を痛める人が多いです。例えば、長年車を運転する仕事で長時間座っていることが多かったり、建築関係で重い資材を運ぶ仕事をしていたなどあると、年齢と共に筋力でカバーしていた部分が低下して腰部に痛みが出てきたりします。

 

転倒による骨折は先ほど書いた通り多いですが、特にお年寄り場合は回復するのに時間が掛かりますので、そのまま寝たきり状態になってしまう危険性があります。又、寝たきり状態が長く続くと認知症の原因にもなったりします。

 

老人ホームやデイサービスなどの職員は転倒させないように非常に注意を払っています。加齢の予防はなかなか難しいですが、転倒の予防は注意してある程度可能です。

因みに腰部ではないですが、股関節の骨頭部分を骨折してしまうとかなり治りにくいです。

マッサージ師になりたい方への豆知識

マッサージ師の学校の実情などについてざっくりと記事にしました。

【学校編】

マッサージ師だけのコースの専門学校は3校あります。鍼灸マッサージ師のコースの学校は20校あります。又、鍼灸師だけのコースもあり、こちらは飽和状態で100校以上あります。専門学校だと通学期間は3年間になります。因みに鍼灸師のコースは大学もあります。

 

【実技編】

マッサージ師の国家資格の正式名称は按摩指圧マッサージ師になります。学校にもよるとは思いますが、按摩の授業、指圧の授業、マッサージの授業と3つに分かれています。按摩の授業は手拭いを使用して揉んだり、擦ったり、叩いたりをします。指圧の授業は親指を立てて、身体に押し当てていきます。これは慣れないと指が痛くなったりします。マッサージの授業はパウダーやオイルと使用して擦ったり、揉んだりします。特に実技はリラックス効果もあるので、受ける側はうまい人に当たるとうれしかったりします。

 

【座学編】 

座学の方ですが、13科目になります。

医療概論(医学史を除く)、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学概論、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、東洋医学概論・経絡経穴概論、あん摩マッサージ指圧理論及び東洋医学臨床論

 

科目は鍼灸師とほぼ共通ですが、授業の難易度は鍼灸師より優しくなっています。これには理由がありまして、盲人学校が関係してきます。盲人の方は就業先が晴眼者に比べて限定されますので、マッサージ師の資格を取りやすくして仕事を見つけてやすくしています。

 

因みに晴眼者の専門学校の数は盲人保護の為、増えないように国から制限されています。なので、鍼灸師柔道整復師の学校数に比べてかなり少ないです。鍼灸マッサージ科コースは、はり師・きゅう師・マッサージ師と3つの資格が取れるので人気があり入学の際の倍率が高い傾向にあります。

 

鍼灸師とあん摩マッサージ指圧理論以外は共通科目になりますので、各科目の説明は別の記事の「 鍼灸師になりたい方への豆知識【学校の授業(座学)編】」を参照してください。

 

国家試験ですが、上記で説明した通り合格させたい要素がありますので難易度は低めになっています。合格率は80%以上と高いです。

 

【就職】

マッサージ師は就職先が柔道整復師鍼灸師に比べて多いです。病院・整骨院・マッサージ院・訪問マッサージ・介護施設(機能訓練指導員)などになります。仕事の特徴としては歩合制の給料の会社が多いです。又、独立開業権のある資格になりますので、独立を目指してる人も多いです。

鍼灸師になりたい方への豆知識【鍼灸師で食べていけるか編】

鍼灸師で食べていけるか編】

鍼灸師の資格だけで実際に食べていけるのかをざっくりとまとめてみました。

結論から言いますと、鍼灸師の資格だけだと経済的に辛いと思います。なぜかと言いますといくつか理由はありますが、需要と供給のバランスの問題です。後、鍼灸師の保険利用は柔道整復師やマッサージ師に比べて使いづらい部分があります。

 

需要と供給の問題ですが、鍼灸師の資格保有者がかなり増えています。学校が増えるにつれて、合格者も毎年3000~3500人前後になります。昔は学校の数に制限がありましたが、撤廃されからは増加傾向にあります。只、それに伴い国家試験は年々難しくなる傾向にもあります。因みにマッサージ師の学校は数に制限があり、毎年合格者は1200~1500人前後です。

 

実際の求人数の方ですが、柔道整復師やマッサージ師に比べて少ない傾向にあります。給与面も安めなところが多いです。なかには高いところもありますが、応募者が多いと考えられますので、高いスキルが必要だと思われます。

 

保険利用の話ですが、細かく説明すると話が長くなってしまうので、ざっくりと書きたいと思います。柔道整復師の先生は医師(保険医)の同意がなくても保険の請求ができます。鍼灸師とマッサージ師は医師の同意がないと保険の請求ができません。

 

更に鍼灸師とマッサージ師では保険の適用に違いがあります。鍼灸師は保険請求できる疾患が決まっています。更に医師が治療してる疾患名と被ってた場合は、医師の治療が優先されるので保険請求できなくなります。

 

一方マッサージ師の方は保険請求ができる症状に対して決まっています。疾患名ではありません。この場合は症状に対しての治療になりますので、疾患名で被ることはなくなります。結果、医師からの同意が得やすくなります。

 

保険適用の観点から3つの資格で比較すると、どうしても鍼灸師は制限が多くなります。実際に鍼灸は実費治療してるところが多いです。只、その反面少数派ですが訪問鍼灸で保険をうまく利用してやっているところもあります。

 

上記の通り鍼灸師だけの資格だとどうしても経済面で辛くなってしまいます。じゃあどうしたら良いのかとなると思います。鍼灸師(専科)だけの学校ではなく、鍼灸マッサージ師(本科)コースがある学校がお勧めします。別々に取るより費用や時間面でかなりお得になります。

或いは費用は掛かりますが、柔道整復師の資格を取ってから鍼灸師の資格を取ります。鍼灸科と柔道整復師科が一緒にある学校でしたら割引制度があったりもします。このパターンで取ってる人も多いです。

 

 最初はマッサージ師や柔道整復師の資格で経済面を安定させつつ、鍼灸師の腕を上げていくのが現実的かと考えます。鍼灸師だけだと経済的に辛くて元のサラリーマンに戻る人も多いです。

鍼灸師になりたい方への豆知識【学校の授業(座学)編】

【学校の授業(座学)編】

鍼灸専門学校3年間でやる鍼灸の座学の授業内容や特徴をざっくりとまとめてみました。

3年間で勉強する科目数ですが、14科目になります。

医療概論(医学史を除く。)、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学概論、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、はり理論、きゅう理論及び東洋医学臨床論

 

解剖学、生理学、東洋医学概論、経絡経穴概論などは内容量が多いので、1年次から授業があります。逆に医療概論や関係法規などは内容が少ないので3年次から授業をします。内容的には暗記科目がほとんどですが、生理学などは生理作用の勉強になりますので、化学的な理解力が必要な科目もあります。

 

はり理論・きゅう理論 は歴史や効果・種類などを学びます。はりやきゅうの効果を科学的に分析したりもしています。この科目は国家試験で重要になります。なぜかと言いますと、この科目に限っては一定の点数以上取らないと、総合点で合格に達しても不合格になってしまいます。きゅうだけ合格して、はりは落ちてしまった人など実際にいます。鍼灸師ではなく資格としては灸師のみになってしまいます。

 

臨床医学各論は各疾患の特徴や原因などを勉強します。これも内容量はかなりあります。臨床医学総論は逆に症状や検査から疾患などを推察していきます。整形外科などで行なってる徒手検査法などがここで学べます。

 

暗記科目の代表格としては経絡経穴概論の授業があります。ツボを覚えるのですが、360以上ありますのでの順番にお経のように声に出して記憶していきます。考えなくても口から先に出るようになります。

 

東洋医学概論は西洋医学と切り口が違いますので、科学的な因果関係を考える人だと最初は戸惑うかもしれないです。陰陽五行説五臓六腑・気血などの東洋医学独特の考え学びます。西洋医学とは違うのは部分的に診るのではなく、全体を診ることが多いです。気の概念が重要になります。

 

3年間の流れですが、1年生は科目数も少なく勉強量はそうでもないです。2年生・3年生と勉強量が一気に増えていき卒業試験がピークになるようになっています。2年生・3年生に上がる時は進級テストがあります。人数は少ないですが、留年する人も多少います。最後の卒業試験になると、合格しない人は学校として国家試験を受験させないので留年させられるところもあります。

 

 

 

 

鍼灸師になりたい方への豆知識【学校の授業(実技)編】

【学校の授業(実技)編】

鍼灸専門学校3年間でやる鍼灸の実技の授業内容や雰囲気をざっくりとまとめてみました。

学校に入学すると教科書・白衣・鍼灸セットなどが配られます。鍼灸セットの中には鍼や艾(もぐさ)の他に竹筒を半分に割ったもの(お灸の台)や鍼刺し練習用のフェルトの板などもあります。

 

1年生前半の時期の実技は人体に施術は行わず、フェルトの板やお灸台を使用して行います。鍼は深さや角度などを練習します。お灸はもぐさの大きさやスピードなどを練習します。特にお灸は指差に汗を掻くと艾(もぐさ)が捻れなくて苦労した記憶があります。特にテストの時は緊張して汗を掻きやすいです。

 

1年の後半には実際に人体でやるようになっています。これが皆さん最初は素人になりますので、鍼が結構痛かったりします。お灸も大きさがおおきくて熱すぎたりします。生徒同士でやるのでおっかなびっくりの部分があったりします。

それもだんだん技量が上がってきますので問題なくなります。只、どうしても技術の部分なので器用な人不器用な人の個人差は出てきますが。

 

2年生や3年生になってきますと治療的な施術が増えてきます。各疾患の治療法を生徒同士でやったり、生徒の中で腰痛のある人を先生が治療して見せたり、学校にある付属の治療院で外部の患者さんの施術を見学したりなどあります。又カルテの書き方なども勉強します。ここら辺は学校によって特色が出やすい部分だと思います。有名な先生が在籍していると影響を受けたりもします。余談ですが薬剤師の資格を持った先生もいたりします。

 

学校によっては夏休みに中国に行って鍼灸の勉強が出来るツアーなどもあります。卒業が近くなると献体を見学しに医学や歯学の大学へ行く授業があります。実際に遺体の各臓器を触ったりして、教科書でない実物での勉強になります。

献体(けんたい)とは、亡くなった方の遺体を、医学の研究や教育のために医学や歯学の大学に提供することです。

 

3年生も最後の方になると実技の卒業試験があります。これは国家資格の実技テストになります。筆記試験に比べて自分の学校内で行うので、割合甘めのテストかなと思います。落ちたとしても追試があるので合格率は高いです。