鍼灸マッサージいろいろ

鍼灸マッサージ師をしてますので、それに関連するお役立ち情報や体験談を書きたいと思います。

鍼灸師になりたい方への豆知識【学校の授業(座学)編】

【学校の授業(座学)編】

鍼灸専門学校3年間でやる鍼灸の座学の授業内容や特徴をざっくりとまとめてみました。

3年間で勉強する科目数ですが、14科目になります。

医療概論(医学史を除く。)、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学概論、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、はり理論、きゅう理論及び東洋医学臨床論

 

解剖学、生理学、東洋医学概論、経絡経穴概論などは内容量が多いので、1年次から授業があります。逆に医療概論や関係法規などは内容が少ないので3年次から授業をします。内容的には暗記科目がほとんどですが、生理学などは生理作用の勉強になりますので、化学的な理解力が必要な科目もあります。

 

はり理論・きゅう理論 は歴史や効果・種類などを学びます。はりやきゅうの効果を科学的に分析したりもしています。この科目は国家試験で重要になります。なぜかと言いますと、この科目に限っては一定の点数以上取らないと、総合点で合格に達しても不合格になってしまいます。きゅうだけ合格して、はりは落ちてしまった人など実際にいます。鍼灸師ではなく資格としては灸師のみになってしまいます。

 

臨床医学各論は各疾患の特徴や原因などを勉強します。これも内容量はかなりあります。臨床医学総論は逆に症状や検査から疾患などを推察していきます。整形外科などで行なってる徒手検査法などがここで学べます。

 

暗記科目の代表格としては経絡経穴概論の授業があります。ツボを覚えるのですが、360以上ありますのでの順番にお経のように声に出して記憶していきます。考えなくても口から先に出るようになります。

 

東洋医学概論は西洋医学と切り口が違いますので、科学的な因果関係を考える人だと最初は戸惑うかもしれないです。陰陽五行説五臓六腑・気血などの東洋医学独特の考え学びます。西洋医学とは違うのは部分的に診るのではなく、全体を診ることが多いです。気の概念が重要になります。

 

3年間の流れですが、1年生は科目数も少なく勉強量はそうでもないです。2年生・3年生と勉強量が一気に増えていき卒業試験がピークになるようになっています。2年生・3年生に上がる時は進級テストがあります。人数は少ないですが、留年する人も多少います。最後の卒業試験になると、合格しない人は学校として国家試験を受験させないので留年させられるところもあります。